「絵本は子供の成長に良いことは知っているけれど、具体的にどのような効果があるのかよくわからない」
という方は多いかもしれません。筆者自身も、以前は同じように思っていました。
実は、絵本を有効に活用することにより、子供の成長にはさまざまな良い影響があるとされています。しかし、大人がその魅力や効果を十分に理解していないと、絵本を読み聞かせても、本来得られるはずの効果を得ることができないかもしれません。
この記事では、育児において絵本を有効活用するために、絵本について調べ学んだ結果、私が絵本の4つの魅力を以下にまとめました。
- 親と子の強力なコミュニケーションツール
- 4つの心の成長を促すことができる
- 言語能力の向上に役立つ
- 読む大人にも育児へポジティブな働きをする
目次
親と子の強力なコミュニケーションツール
絵本の読み聞かせは親子のコミュニケーションになります。絵本を親が読んでくれることは子供にとって、唯一のコンテンツになります。
親が読む際の声で子供は安らぎ、膝の上に座って聞くことで暖かさを感じることができます。
子供は親の愛情を栄養に育つと言います。絵本の読み聞かせは子供が親の愛情を感じやすいコミュニケーションの一つと言えます。
私が、第一子の育児において1歳前頃に初めて読み聞かせをした際の話をさせてください。
第一子ということもあり、私は慣れない子供との接し方に戸惑っていました。
当時は冬で、雪が積もっており、子供を外に遊びに連れていくのも、難しい状況でした。家の中で遊ぶにしても、いつもの玩具も「これじゃない!」とお気に召さない様子でした。
その時、ふと本棚にある妻が買った絵本を見て
こういった経緯で読み聞かせをしたのが、私の初めての読み聞かせでした。
どんな玩具でも「嫌だ嫌だ」と意思表示をしていた第一子がジーっと私の持つ絵本に興味津々にしているのをみて、絵本の凄さに感心しました。
その時に子供の反応が良かったため、繰り返し絵本の読み聞かせを実施するようになり、徐々に子供との触れ合いにも慣れることができたと思います。
そういった経験から、絵本は親と子のコミュニケーションにとても役立つ強力なツールだと思っています。
4つの心の成長を促すことができる
知りたい、学びたいと思う心
絵本の世界には、1億を超える種類があると言われています。その膨大な数の絵本が1冊毎に時代や文化が異なる話が描かれています。
つまり、読み聞かせをすることは、絵本の数だけ子供たちに世界に触れてもらうことができます。その中で、子供たちは初めて触れる言葉や物がたくさんあるでしょう。
子供たちは初めて触れる言葉や物を見て「これは何だろう?」と感じています。時には、大人から絵本の内容について「これは何?」と質問するのも子供たちが学ぶための大切なプロセスです。
上記のようなやり取りであったり
上記のように話しながら絵本を読んだりすることで、子供の「知りたい」という気持ちを刺激することができます。
善悪の判断や他人への思いやる心
子供には、他人の気持ちがわかる子になってほしい。
という方も多いのではないでしょうか?
絵本で登場する人物たちは、喜ぶ体験や怒りの体験、哀しい体験、楽しい体験など、様々な出来事を経験します。絵本を読む際に、子供が登場人物の心情や善悪に関して考えることで、善悪の判断ができるようになったり、他人の気持ちを汲み取り思いやる心の成長につながることがあります。
ただし、絵本によっては、心情の理解や善悪の判断を行うことが難しいものもあります。そういった場合は、大人がフォローして親子で一緒に考えることが重要です。親が、子供に対して「この人物は、どう思う?」や「この状況では、どうしたらいいと思う?」といった問いかけを行うことで、子供自身が考える力を養い、他人の気持ちを理解することができるようになります。
絵本を通じて、子供達に他人の気持ちを理解することの大切さを教え、思いやりの心を育んでいくことができると思います。
生命を尊重する心
命と向き合うためには、生き物と触れ合う環境が理想的です。そうすることで、生命を尊重する心を育むことができます。ただ、家庭によってはそのような環境が難しい場合もあります。
そこで、絵本を活用することで、誕生や成長、時には死についてのお話を通じて、子供たちに命や生命の尊さ、大切さを理解してもらうことができます。
もちろん、命の尊さや生命の大切さについては、絵本だけでは十分に理解できないこともあります。そんな時は、大人が子供たちに優しく教えてあげることが必要です。
美しいや感動を感じる心
絵本は主に「絵」を楽しむものです。作者が大きさや色、表現方法に力を注いで魅力的な絵を描いており、子供たちはそれらの絵にたくさん触れることができます。
また、絵本には心が動かされる感動的なストーリーが含まれているものもあります。このような作品に触れることで、子供たちの感受性や想像力を育てることができます。
言語能力の向上に役立つ
小さい頃から、多くの言葉に触れることが子供の知能にいい影響があることが知られています。つまり、幼児期に絵本の読み聞かせを行うことで言語能力の向上に効果的です。
絵本には、豊富な言葉が含まれています。子供たちは、絵本を読むことで新しい言葉を覚えたり、文章を理解する力を養ったりすることができます。また、音読することで発音やリズム感を養い、コミュニケーション能力の向上にもつながります。
私は、子供ができてからはなるべく言葉遣いに気を付けているつもりですが、良く妻に教育上良くない言葉を使用していると指摘されます。そういった私でも、絵本の読み聞かせを通して、子供たちが綺麗な言葉に触れて多くの言葉を覚える機会が作れることは非常にありがたいことです。
また、絵本では、絵本に登場する絵を用いて、「これは何かな?」や「〇〇くん/ちゃんはどう思う?」と質問し、返答してもらうことで子供が自分で考えて、自分で伝える練習になります。
そういったことから、絵本では、語彙数の増加や伝える能力の訓練をすることができると私は思います。
読む大人にも育児へポジティブな働きをする
絵本は子供の物というイメージが強い方も多いのでないでしょうか?
勿論、子供が成長する上で絵本の読み聞かせは様々なメリットがあります。
しかし、子供に対してだけでなく大人に対しても複数のメリットがあるので紹介します。
- 自身の幼い時期を思い出し、親への感謝・子供への愛情を再認識できる
- 絵本の世界に触れ、心身のリフレッシュをできる
自身の幼い時期を思い出し、親への感謝・子供への愛情を再認識できる
絵本には、何十年も愛され続けるロングセラー作品がたくさんあります。だからこそ、私たちは子どもの頃に読んだ懐かしい絵本に再び出会うことがよくあります。
私はそのような絵本に出会うと、幼少期に親に読み聞かせてもらった記憶がよみがえります。そして、同じように自分の子どもに読み聞かせをしていることに、不思議な気持ちになります。
子どもたちの表情を見ながら読み聞かせをすると、とても可愛らしく思え、愛情がわき上がってきます。改めて、子どもたちと出会えてよかったと感じ、愛情を再認識することができます。そして、自分が子どもの頃に読み聞かせをしてくれた親に感謝の気持ちを抱くこともあります。
このように、絵本の読み聞かせを通じて、私たち自身も温かい気持ちになることができます。そういった経験から、絵本は素晴らしいものであると再認識します。
絵本の世界に触れ、心身のリフレッシュをできる
絵本には可愛らしい絵や面白い絵が描かれているだけでなく、内容に関しても大人が読んでもウルっときてしまうものやクスッとしてしまうものがあります。絵本の世界に触れることで、癒し効果も期待できます。
私の好きな絵本の一つに「ちょっとだけ」という絵本があります。
これは、弟が生まれたことによってお姉さんになった「なっちゃん」と、赤ちゃんのお世話で忙しいお母さんの物語です。これまでとは違い、「なっちゃん」は自分ひとりで様々なことに挑戦する姿が微笑ましく思えます。
お姉さんになったことに頑張る「なっちゃん」ですが、一人でいる寂しさもあり、最後にはお母さんに甘えるシーンがあります。お母さんと「なっちゃん」の気持ちを考えると、思わず涙が出そうになります。
この本を読むたびに、自分の子供がますます愛おしくなります。育児はとても大変なことです。時にはイライラすることもあります。時には投げ出したくなることもあるかもしれません。そんなとき、絵本を読むことで、育児を頑張ろうと思わせてくれます。
是非とも一度ご覧いただきたい大人にもオススメの絵本になります。
絵本を読むことは子供だけでなく、大人にも良い影響を与えてくれることが、絵本の魅力の一つだと言えます。
最後に
絵本には魅力がたくさんありますが、私自身もまだまだ勉強中であり、すべてを伝えきれていないことをご了承ください。
絵本に触れるたびに、新たな使い方や発見があり、日々感動を覚えています。
特に、育児において絵本は非常に有効です。この記事や今後の記事を通じて、絵本の魅力を少しでも伝えられたら幸いです。
今後も絵本について研究を続け、より魅力的な記事を提供できるように努力していきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
Mahalo!!