改めて説明するまでもありませんが、桃太郎は、日本を代表する童話の一つであり、多くの人々に愛される物語です。
有名な昔話なので、改めて説明する必要もないかと思いますが、桃太郎といえば以下の内容が思い浮かぶのではないでしょうか?
桃から生まれた桃太郎が、おじいさんやおばあさんに育てられ、ある日、悪事を働く鬼を退治に旅立つ。道中イヌ、サル、キジと遭遇し、きび団子を渡すことで旅のお供となり、協力して鬼退治を成し遂げる。成果としてお宝等を獲得して村に帰ってくる
市販されている桃太郎の絵本は、数多くあります。
そして、絵本毎に作者の解釈、表現方法が異なり同じ桃太郎を題材にしていても、上記で説明したものとは異なる内容もあり、そこが非常に面白い部分でもあります。
下記の記事でも、様々な種類の桃太郎を紹介しているので興味がある方は是非、ご覧ください。
この記事では、桃太郎絵本の中でも定番の、
勇敢で行動力があり、正義感にあふれている桃太郎が困っている人を助けるため、鬼退治に向かうことを決意し、仲間たちと協力して鬼を退治する内容の絵本を紹介します。
定番の内容でも絵本毎に細部の解釈や表現の違いやイラストの特徴があり、見る人の想像力を刺激され面白いですよ。
記事を通してお子さんにとって分かりやすく、興味をもった絵本。つまり、皆さんのお子さんにあった絵本を選択する手助けになれば幸いです。
目次
オーソドックスな桃太郎絵本はこちらの8つ!
ももたろう (日本名作おはなし絵本)
文:市川 宣子 絵:長谷川義史
ページ数:32ページ(左開き)
出版社:小学館
発売日:2010.12.20
ふもとの村で、”鬼が乱暴を働いたり田畑を荒らして米や宝を奪った”という話を聞いて鬼退治を決意した桃太郎の話。
少し崩して子供が親しみやすい絵になっています。桃太郎に、やや間抜けな印象も抱くが、大きさと表情に迫力のあるオニとの戦闘時には、桃太郎の勇ましい表情に、ギャップを感じとてもカッコいい桃太郎を堪能することができます。
ももたろう (日本の昔話えほん)
文:山下明生 絵:加藤休ミ
ページ数:32ページ(右開き)
出版社:あかね書房
発売日:2009.10.20
草木や動物の毛など細部まで描かれています。昔の時代、景色を感じれる絵本で遠い景色の部分まで見ていて楽しい桃太郎です。
きび団子をあげる際にも、2個あげてしまう優しい一面も!
半面、鬼は酔っていて自分の足を叩いてしまうマヌケな鬼!戦略が大事ということですね。
ももたろう (子どもと読みたいおはなし)
文:松岡 節 絵:二俣 英五郎
ページ数:28ページ(左開き)
出版社:ひかりのくに株式会社
発売日:2002
キリッとした桃太郎とリアルなイヌ・サル・キジが登場し、王道でストレートな桃太郎といった印象を受けました。
絵も見やすく表現されています。
ももたろう 第2版 みんなでよもう!日本・世界の昔話
(2024/12/22 11:09:50時点 楽天市場調べ-詳細)
文:こわせ たまみ 絵:高見 八重子
ページ数:24ページ(左開き)
出版社:すずき出版
発売日:2012/1/20
絵が淡いグラデーションで表現されており、柔らかく暖かい印象を受ける桃太郎です。
最後のページでは、桃太郎が鬼退治から帰ってくるのですが、その際の表情が子どもが返ってくる際の無邪気は表情のようです!
大変な偉業を達成した桃太郎も、まだ幼いながらも頑張ったんだなと、親心を揺さぶられました。
ももたろう (日本昔ばなし絵本)
(2024/12/22 14:29:37時点 楽天市場調べ-詳細)
作:西村 敏雄
ページ数:32ページ(左開き)
出版社:あすなろ書房
発売日:2019/1/25
非常にユーモラスな絵で描かれた桃太郎。
少し有吉さんに似ている桃太郎とサルの顔の何とも言えない面白さが印象に残っています。
ももたろう (日本傑作絵本シリーズ)
文:松居 直 画:赤羽 末吉
ページ数:39ページ(右開き)
出版社:福音館書店
発売日:1965/2/20
絵本全体を通して、擬態語、擬声語がユニークです。例えば、桃が流れてくる音が「つんぶく かんぶく つんぶく かんぶく」といった具合。
絵についても水彩で描かれた意思の強そうな桃太郎など、味わい深い世界観になっています。
鬼を退治した後も、宝物は断り姫だけ救い出して帰ってくるのも、漢らしい桃太郎になっています。ちなみに、桃太郎は助け出した姫を嫁に貰ったようです。
桃太郎絵本の定番の1冊といえば、こちらになります。
どの桃太郎を選ぶか悩んだ場合は、まず、こちらを選んでみるのがオススメです。
桃太郎 新・講談社の絵本
文:千葉 幹夫 画:齋藤 五百枝
ページ数:48ページ(左開き)
出版社:講談社
発売日:1965/2/20
絵がとてもリアルに描かれた桃太郎です。例えば、桃太郎自体がリアルなのは勿論、羽織や桃といった細部もリアルに表現されています。
話も他の桃太郎絵本に比べて、細部まで描かれています。道中、お供のイヌとサルが喧嘩をしたり、鬼ヶ島の見張りが船でやってくる桃太郎を発見したことを鬼の親分に報告をする場面も盛り込まれています。
おばあさんがお歯黒になっていたりと時代観を反映されている点も魅力です。
ももの子たろう (むかしむかし絵本)
文:大川 悦生 画:箕田 源二郎
ページ数:32ページ(左開き)
出版社:ポプラ社
発売日:1967/11
この絵本の特徴は、冒頭におじいさんが、子ども達に桃太郎を語ろうとするシーンから始まります。
昔話の語りがけをしている作りになっているので、語りの文章に昔らしさが滲み出ています。それに合わせて絵についても昔話の時代を感じる雰囲気の絵で表現されています。
我が家では、
「すききらい言わねで、まんまだの さかなだの どっさり食べて ももの子たろうのようにおっきくなれなばならねであ」
の言葉に大ハマり。
「桃太郎のようにいっぱい食べて大きくなる!」
と嬉しい効果が!
最後のシーンも「宝物を持ち帰って村人にわけて、おじいさんおばあさんと幸せに暮らしました」と宝物の使い道や、桃太郎が鬼退治後にどのように過ごしたのか?が丁寧に描かれています。
最後に
いかがだったでしょうか?
同じ桃太郎の物語でも、作者やイラストレーターによって表現が異なります。
それぞれの作品によって、桃太郎のイメージや世界観が変わってくるため、複数の絵本を読むことで、より深い理解や感性を得ることができます。
子どもたちだけでなく、大人も楽しめる桃太郎の絵本。是非、自分やお子さんのお気に入りの一冊を見つけてみてください。